《 岸田文雄首相|2023年9月撮影 》
政府は11日、主要政策の1つに掲げる「デジタル行財政改革」の司令塔となる新たな会議(デジタル行財政改革会議)の初会合を開いた。【Joint編集部】
重点分野の1つに介護を位置付けた。サービスの担い手の確保が更に難しくなる今後も制度を維持していくため、デジタル技術の活用の加速化を図る考えを示した。
具体策としては、介護現場へのICTの導入、人員配置基準の見直し、運営の協働化・大規模化、人材育成、介護効果の計測などを例示した。政府全体の方針に基づく動きだけに、今後の報酬改定・制度改正をめぐる議論にも大きな影響を与えそうだ。
岸田文雄首相は会合で、「人口減少が進行している日本だからこそ、デジタルの力を借りて国と地方の行財政の仕組みを変えていく。利用者起点で公共サービスの維持・強化と地方の活性化を図り、社会変革を実現していく」と説明。年末に中間報告をまとめるとしつつ、「それを待たずできるものから改革を迅速に実行する」と述べた。
また武見敬三厚生労働相に対し、「介護事業者向けのDX支援のほか、年末の介護報酬改定の機会も活用し、生産性の抜本向上のための適切なKPI設定などを具体化してほしい」と指示した。
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