《 社保審・介護給付費分科会|11月6日 》
来年度の介護報酬改定に向けた協議を重ねている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で6日、厚生労働省は訪問看護の24時間対応を取り上げた。【Joint編集部】
「緊急時訪問看護加算」の見直しを論点として掲げた。
現行では、利用者・家族からの連絡に応える体制について、常に事業所の看護師が直接電話を受けることを原則としているが、これを緩和する案を提示。事業所内で必要な情報を速やかに伝達できる体制がとれているなど、一定の条件を満たす場合には、看護師以外の職員も利用者からの電話を受けられるようにしてはどうかとした。
今後、厚労省は具体的な議論を更に深めていく構え。在宅の高齢者の医療ニーズが一段と高まっていることが念頭にある。24時間対応の体制を確保しつつ、その役割を担う看護師の負担軽減につなげたい考えだ。
訪問看護の「緊急時訪問看護加算」は、利用者・家族からの連絡に24時間応えられる体制、緊急時に訪問できる体制をとっていることなどが要件。事業所ベースの算定率(昨年4月審査分)は、訪問看護ステーションで81.67%と高い。
厚労省はこのほか、看護師らの負担を軽減して24時間対応を持続可能なものとする取り組みを評価することも提案。ICTの活用や夜勤翌日の勤務の調整、勤務間インターバルなどを例示した。
日本看護協会の田母神裕美常任理事は会合で、「24時間対応の看護職員の負担を更に軽減する方策を、今後も引き続き検討していく必要がある」と要請した。
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