介護職の年収、392.4万円 全産業平均との差は100万円超 組合「もっと賃上げを。でないと格差が開く」

  2024/1/31
         

《 NCCU・染川朗会長|1月31日 》



全国の介護職でつくる労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は1月31日、組合員の給与の動向を把握する調査の最新の結果を公表した。【Joint編集部】

それによると、介護職の月給は昨年7月の平均で26万2660円。昨年度末より3676円上がっていた。

介護職の年収は2022年の平均で392万4000円。前年より11万6000円増えていた。

年収の全産業平均との格差は104万1700円で、1ヵ月あたり8万6808円と依然として大きい。政府は来年度の介護報酬改定で処遇改善加算を拡充し、これまでより取得しやすくする方針。賃上げがどこまで進み、人手不足の緩和にどこまで寄与するかが注目される。

* ここでいう月給は所定内賃金。通勤手当や時間外手当、早朝・夜間手当などは含まない。一方で年収はこれらを含んだ総額。いずれも税金や保険料などを引かれる前の額面で“手取り”ではない。




この調査は、NCCUが組合員を対象として昨年8月から10月に行ったもの。月給制で働く1811人から有効な回答を得ている。

NCCUの染川朗会長は31日の会見で、他産業で賃上げが進展していること、来年度もこの動きが続きそうなことを念頭に、全産業平均と介護職の給与差が今後更に拡大してしまう懸念があると指摘。「来年度の処遇改善加算の拡充では全く足りない。もっともっと賃金を上げていかないと、他産業への人材流出は食い止められない」と主張した。

※当記事は掲載日時点の情報です。                       

"介護ニュースJoint引用"