《 介護保険最新情報Vol.1209 》
来年度の介護報酬改定で6月から一本化される新たな処遇改善加算 ? 。厚生労働省はその詳しいルールなどを定める通知を4日に発出したが、この中に事業所の上位区分の取得を後押しする措置も盛り込んだ。【Joint編集部】
新加算の算定要件の「キャリアパス要件」について、来年度に限り一部の適用を猶予する。来年度中に対応することを誓約すれば、申請時に具体化できていなくても取得できるようにする。計画書など申請書類の様式に、誓約の意思表示のチェックボックスを設置した。
新加算の「キャリアパス要件」には、
◯ 介護職員の職位、職責、職務内容などに応じた任用要件を定め、それに応じた賃金体系を整備する
◯ 介護職員の資質向上の目標や具体的な計画を策定し、それに沿った研修の機会などを確保する
◯ 経験や資格に応じて昇給する仕組み、または一定の基準で定期に昇給を判定する仕組みを設ける
などが含まれる。これらは既存の処遇改善加算の算定要件でもあるが、そこで3つ全てを満たす必要があるのは加算(I)のみ。加算(II)以下は2つ、あるいは1つでよいとされている。
ただ、新加算は算定要件が異なる。キャリアパスの仕組みの重要性を踏まえ、厚労省は最下位の加算(IV)でも2つ、加算(III)以上は3つ全てを求めることにした。
このため準備期間が必要と判断。既存の処遇改善加算(II)以下の事業所が低い区分にとどまることなどがないよう、上記の3要件を来年度だけ“対応の誓約”で済むようにした。処遇改善加算の一本化を施行する前の4月から、こうした誓約による上位区分の取得などを認める。
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