《 介護保険最新情報Vol.1225 》
新年度の介護報酬改定で算定要件が変更される居宅介護支援の「特定事業所加算」。経営への影響が大きいこのインセンティブの見直しをめぐり、厚生労働省は昨年度末に公表したQ&Aで追加的に考え方を説明した。【Joint編集部】
新たな算定要件は下記の通り。介護保険制度の枠にとどまらない支援について、ケアマネジャーが学ぶ機会を確保するよう事業所に求めるものだ。
特定事業所加算|全区分の算定要件8
《改定前》地域包括支援センターが実施する事例検討会などに参加していること。
《改定後》ヤングケアラーや障害者、生活困窮者、難病患者など、高齢者以外の対象者への支援に関する事例検討会・研修などに参加していること
厚労省はQ&Aで、算定要件の「事例検討会・研修など」の具体像を取り上げ、「事業者が自ら主催して実施する場合、他の事業者と共同で実施する場合(算定要件12)も含まれる」と明らかにした。
※ 上記解釈はQ&A問116
あわせて、「事例検討会・研修などに参加していることを確認できればよく、支援実績までは要しない」と明記。以下のように改めて強調した。
「この算定要件は、介護保険以外の仕組みを活用した支援が必要な利用者・家族がいた場合に、ケアマネジャーが関係制度や関係機関へ適切につなげられるよう、必要な知識などの修得を促すもの。ケアマネジャーにケアマネジメント以外の支援を求めるものではない」
※ 上記解釈はQ&A問117
厚労省はこのほか、昨年度末に発出した解釈通知で「事例検討会・研修など」の内容について、「仕事と介護の両立支援制度や生活保護制度なども考えられる。必要な知識・技術を修得するためのものであれば差し支えない」との認識も示していた。
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